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読了:要するに

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この人の文章(正確には翻訳だけど)を最初に読んだのは、「伽藍とバザール」という有名なもので、「ノウアスフィアの開墾」、「魔法のおなべ」も一気に読んでしまったものだった。
知っている人は知っていると思うけど、今の時代にはちょっと珍しい人で、書いた文章をこんな宣言をして大量に公開していたり、「プロジェクト杉田玄白」といういろんな外国の文章を翻訳公開するなんてことをやっている。
文体はカジュアルというか言文一致スタイルで、かなり辛辣なことを書いたりしているから、好みは分かれていると考えられるが、僕は好きだ。
この本は、これまでに彼が書いてきた(ネットに掲載してきた)文章をまとめたもので、たぶんここの どこかには載っているものだと思う。でもまあ、こうやって文庫本になっていれば携帯性が良くなってありがたい。伽藍とバザールなんか、無理してPDAにダ ウンロードして読んだりしていたものだが、本という完成された形にはまだまだだということを思い知らされたものだった。
本の中身が僕にとってどれくらいおもしろかったかは、上の写真の本にピラピラとついた付箋で想像してもらいたい。あとでどこかで引用してみたいと思うような文を見つけたところだ。例えば、

し かし、鎖の強さはそのいちばん弱いリンクに規定される。鎖全体を強化しようと思えば、いちばん弱い部分を補強すべきなのであって、いちばん強いところを一 層強くしても何の役にも立たないのである。これを人間に当てはめれば、強い脳を強化するツールは、人間としての能力(つまりは生産性)の向上には役立たな いのではないか、ということになる。

要するに脳力をサポートするものより腕力をサポートするものを開発・強化したほうが人間の総合的な能力の向上に役立つのではないか、なんてことが書いてあったりして、なかなかおもしろい視点だと思ったりするわけ。

この人が翻訳した文章の量は尋常ではない。CODE VERSION 2.0みたいな分厚い本も書店にある。こういう辛辣だったり堅かったり難しかったりする本ばかりではなく、「不思議の国のアリス」もあったりするところが面白い。

本じゃなくても読めるまとまったテキストがたくさんあるというなんともありがたい人だなあと思うのである。

要するに (河出文庫 や 20-2)
山形 浩生

要するに (河出文庫 や 20-2)
新教養主義宣言 (河出文庫 や 20-1) 不謹慎な経済学 (講談社BIZ) 新教養としてのパソコン入門 (アスキー新書 020) (アスキー新書 20) 数学で犯罪を解決する 戦争の経済学
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nyao

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本を読むのが大好きです。積読本が多数。システムエンジニア経験あり。プログラミング言語はRubyが好きだけどPHPとJavaばかり書いている。最近はJavaScriptも好きになってきた。クラウド使ったお仕事募集中。

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