読了:「最長片道切符の旅」取材ノート


僕は青函連絡船に乗って北海道と本州を行き来した最後の世代だ。その頃は北海道にも今とは比べものにならないくらい鉄路があって、時刻表を見ながらあの線に乗ってみたいなあなんて考えるのが楽しかった。

社会人になった頃にはローカル線はどんどん廃止されたあとで、乗ってみたいと思った線路はほとんど無くなってしまって、鉄道旅行、それも普通列車を利用した旅はとてもじゃないが不便でできなくなってしまった。とても残念で、いまさらながら失った鉄路の長さを思う。

宮脇俊三の「最長片道切符の旅」は、最初に読んだのがたぶん学生の頃だったのではないかと思う。こういう旅がしてみたいと憧れたものだった。結局僕の一番長い鉄道の旅は旭川から東京を往復しただけだが、今でも日本中に張り巡らされた鉄道に乗ってみたいという思いは変わっていない。だからこの「最長片道切符の旅」取材ノートという本を見つけたら即座に読むことにしていまった。

きちんと編集された本編と比べて旅先で書き綴ったノートは臨場感がある。他の乗客が気になることとか、旅先に案外旨いものがなかったりすることとか、国鉄職員には態度の良くない人が結構いたよなあとか、そんなことをひっくるめてとても懐かしい気分になった。

まだ鉄道が主要な交通機関だった頃の貴重な記録になってしまった宮脇俊三の本、またいろいろ読み返してみようかな。

「最長片道切符の旅」取材ノート (新潮文庫)
宮脇 俊三

「最長片道切符の旅」取材ノート (新潮文庫)
異形の大国 中国―彼らに心を許してはならない (新潮文庫) 家族の昭和 (新潮文庫) 旅の終りは個室寝台車 (河出文庫) 私の途中下車人生 (角川文庫) 最長片道切符の旅 (新潮文庫)
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