読了:まじめの罠


まずはじめに書いておこう。
この本、勝間さんの残念な面がちょいと強く出ている本だ。

最近、勝間さんはこの記事を始めとして、 「義憤」というキーワードでアンチ勝間に理由付けを試みている。分析し、対策する勝間さんらしい考え方なのだが、これらの反応の仕方自体が「義憤」スキームなのがちょっと気になるのである。

「まじめの罠」も同じだ。タイトル通り「まじめ」がもたらす負の側面を強調した内容。ある意味人の生き方とか社会に対する「義憤」から書かれたものだろう。内容自体は僕自身とか周囲の環境などに当てはめて「そうそう」と思うことも多く理解できる。そういう意味でとても勉強になるし勇気づけられもする。

しかし、、、冷静に分析しようとする裏側というか、底のところに勝間さんが傷ついたプライドが垣間見えてしまう。そしてそれを「義憤」スキームで解消しようとしているように見える。別にそれが悪いというわけではないし、それが勝間さんの人間らしいところだとも言えるのだけれど、僕としては残念感がある。僕の勝手な理想の勝間像は「グチグチ言わずに前を向いて進もう」なのである。もちろんそんな勝手な理想像を押し付けられるのは迷惑この上ないだろうけど。そんな理想像を描きつつ、傷ついてグチグチ言いたくなる勝間さんもとても身近で好きだったりして複雑なのである。

こんな片思いのわけのわからないラブレターみたいなことを書くのではなかった。

この本の「まじめ」というキーワード、実はちょっと違うのではないかと思っている。僕流の解釈では「まじめなるが故の思考停止」。要するに本書のポイントは「思考停止の罠」なのではないかと思うのである。この本に出てくる「まじめ」は要するに「悪真面目」で、とても「まじめ」とは言えない。それをわざと「まじめ」と言い換えてしまったことで最後に「不真面目」についての蛇足がついている。むしろ「不真面目に生きる努力」というような観点から書いたほうが本来真面目な勝間さんらしい本になったのではないかと思うのである。

ちょっと残念な部分はあるが、「まじめにやってきた」という人には是非読んでもらいたいと思う。「まじめ」なのになぜうまく行かないのか?を考えるきっかけにとても良い本なのだ。

まじめの罠 (光文社新書)
勝間和代

まじめの罠 (光文社新書)
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