読了:昔話の深層


図書館から借りてきて、一昨日読み終わったんだけど、今日返却日なのを忘れていて、帰宅してからあわてて最寄りの図書館の返却ポストに入れてきた。

ユングの心理学には、普遍的無意識というのがある。簡単に言ってしまうと人類普遍の無意識が存在するってこと(あんまり簡単じゃないか)なんだけど、そのひとつの証左として世界各地に似たような昔話が存在するってことがあるのだな。

この本はグリム童話のなかの12編をもとにユング的な心理解釈を加えたものなんだけど、合わせて似た構造を持つ日本の民話についても語られている。ちょっと読むと全然違う話のようだけどユング的解釈を加えると似た構造になっているというわけ。

フロイトの論理的、科学的なアプローチに対して、ユングはイメージを大切にする。夢判断とか風景画を描いたりとか、砂箱のなかでいろんな玩具を使ってお話的世界を作るとか、そういうやりかたで心理を分析したり治療したりする。イメージを使ってクライエントの心に寄り添い、心の世界の旅に同行するのがセラピストの役割だ。この時、イメージを解釈してみせることはしない。あくまでもクライエントを理解する縁とするのだ。

と、まだ覚えたての事をとりあえず自分の言葉で書いてみた。イメージをどのように考えるか、それを学ぶためにこの「昔話の深層」は良い本なのだ。ユング心理学の入門にはこういうのがいいような気がする。

昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 (講談社プラスアルファ文庫)
河合 隼雄

昔話の深層 ユング心理学とグリム童話 (講談社プラスアルファ文庫)
こころの処方箋 (新潮文庫) 無意識の構造 (中公新書 (481)) 昔話と日本人の心 (岩波現代文庫―学術) コンプレックス (岩波新書) 母性社会日本の病理 (講談社プラスアルファ文庫)
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