動物の心を考える


このところ、放送大学の「比較行動学」の講義を集中的に受講している。試験が近づいて焦っているので通勤中にも講義を聴いている。
「比較行動学」は、簡単にいえば動物の心を考えることである。人間が動物の中に入るかというと、「比較」というところに入っている。ヒトとその他の動物の心を比較するわけだ。では、心とはなんぞやと言い出すと難しい。比較行動学はヒトとその他の動物の行動を比較することで、心とはなんぞやという問いを深耕するものだ。
基本的に動物に対する実験によって成り立つ学問である。チンパンジーなどの類人から、イヌ、イルカ、ハトなどさまざまな動物を被験者としてその行動から心について考える。
多分、大抵の人は犬や猫に心を感じることだろう。機嫌がいいとか悪いとか、これも心の動きだ。では鳥はどうだろう。繁殖期に少しばかり敏感な反応をするカラスに心の片鱗を見る人もいるだろう。では魚はどうか、水槽のそばに行くと寄ってくる金魚に心を感じるだろうか。では蟻はどうだろう。仲間で巣を守る姿に心を感じるかもしれない。
ただ、単純に外から見ただけでヒトの心に生じる感情が、その動物の心なのかといえば、それはちょっと情緒的に過ぎるだろう。単純な反射は心とはいいにくいものだ。そして、単純な学習による行動も心とはいいにくい。ではどんな行動が心を表すのか。という問いをヒトに対しても当てはめて見ることができて、やっぱり心はムズカシイ。となるのである。
ムズカシイから学問として成り立っている。
「ダンゴムシに心はあるか」という本がある。ダンゴムシの行動はほとんど反射で構成されている。しかし、とある究極の条件に置くと、突然通常はしない行動を見せることがあると言う。著者はそこに心の萌芽を見るのである。
心というのは自分でもわからないものである。それを他の動物をヒントに探っていくのはなかなか面白い。
動物に心を感じたら、なかなか邪険にはできないだろう。
では植物なら…と思考はどんどん深みにはまっていくのである。
学問をするのはやめられないわけである。

ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書)
森山 徹

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