本の情報
どんなことが書いてあるのか?
- いつから日本人は韓国が嫌いになったのか
- これだけ違う、日本人と韓国人〜8つの違い
- 新幹線の到着時刻で時計が合わせられるのは日本だけ
- 韓国人とビジネスするときは、相手を「関西人」だと思うとうまくいく
- 日本は割る文化、韓国は混ぜる文化
- お互いに「外国人」として見れば、すべてはうまくいく
読んでどんなことを考えたか?
僕は韓国に対して特段の感情を持っていないし、別に韓国とのビジネスを考えているわけでもないけれども、なんとなく嫌韓の雰囲気が気になっていたので、ちょっと毛色が違ったビジネスの本を読んでみることにした。
嫌韓というのは、要するに詳細な違いをきちんと理解することなく相手を嫌っているのだということがわかった。日韓双方にいえることなのだろうが、近所過ぎて根っこではお互いをなんとなく理解できると思っていまっていて、実は違うので苛ついているという部分があるのだなと思うのだ。
それから、日本人の生真面目さみたいなものが災いしている面もずいぶんあるということ。しかもハイコンテキストなコミュニケーションの社会なのでそれが暗黙のうちに求められること、そういうことが韓国人に限らず外国人に対して一種の差別的な感情を生んでいるという部分があるのかもしれない。
まあ、生真面目さというのはすべての面に及んでいるわけではなくて、シチュエーションによって違う。それは国民とか民族に寄ってそれぞれ違って当たり前なことなのだが、それをなかなか認めないと、外国人差別みたいなことにつながってしまうのだ。島国で自分とは違う人々と出会うことが少なかった日本人の宿痾かもしれない。
そういう意味では、この本が最後に主張している「お互いに外国人として接する」は問題を解決する道だと思う。
まず違いを認めあってから、理解が深まるのである。
面白かった?
面白かった。より結果というか実を求める韓国人と、建前を大事にし、詳細にこだわる日本人。どちらも行き過ぎれば問題となるが、ちょうどよいところで折り合えば様々なことが今よりもうまくいくようになるだろう。そういう風通しの良い社会が特に日本に求められているのではないかと思った。
まとめ
韓国人との付き合い方を実務的な観点から学ぶことができる本である。もしも一緒にビジネスをすることがあったらぜひ読んでおくべきだ。
なによりお互い仲良くしようという気持ちを持つことが大切だ。影響力の大きい人の言動に惑わされずに生身の日本人、韓国人として付き合えるようにしたいものだと思った。