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「彼をイラクに行かせないで」

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「彼をイラクに行かせないで」たった一人の街頭署名活動

 交際相手が自衛隊のイラク派遣要員に選ばれた札幌と千葉の女性が、それぞれ1人で派遣反対の署名集めを始めた。政府が派遣を決めた今、どうしたら派遣を止められるのか。そんな気持ちから、師走の街頭に立つ。

自分の身内が戦地に行くことになったら。。。この課題は重い。行かせたくないという気持ちは感情的に痛いほどよくわかる。
彼女らがこういう行動をとらなければならない原因はどこにあったのだろうか?ちょっと考えてみた。


僕たちは戦後、平和ということについて真剣に考えないように教育されてきた。平和は空気のように当たり前に存在するものであり、それを壊すものは単に悪者だと教えられてきた。そして、ここからは僕の偏見の混じった極論になるかもしれないが、愛国心を持つものは、平和を壊す悪者に分類してきたのが今の教育だと考えることができる。
これには理由があって、先の大戦の時に愛国心という言葉を利用して人々を苦しめた指導者がいたわけで、そのことに対するアレルギー反応を教育界がおこしてきたわけだ。「君が代」でもめるのも同様のアレルギー反応だ。「天皇陛下万歳」と言わされ続け、「天皇」という言葉に苦しめられたという苦い記憶が背景にある。「愛国心」を口にするだけで右に寄っていると思われてしまう。
結果として、本当の「愛国心」を持たぬまま、僕たちは育ってきた。そして、運良く平和なニッポンという島国でぬくぬくと育ってきてしまった。愛国心を持たず、自分が平和に暮らせることを当たり前と思ってしまった僕たちは、他人の不幸に無関心になってしまった。
世界が平和になることに無関心で、自国の平和だけを願ってきた。
結果として自衛隊を派遣するという政権に対して、他者の痛みを自己の痛みと感じて賛成/反対を決めることができなかった。これから戦争を始めることになるかもしれないという重要な選挙に行かなかった人が半分以上いる。そういう社会を作ってきた教育ってなんなんだろう。
彼女らがたった一人で署名活動をしなければならないのは、真剣に他者を思いやる心を育ててこなかった社会の現実を表している。他人を思い、国を思い、世界を思う心を育ててこなかった僕たちは、彼女にどう答えたらいいのかわからない。同じように派遣される自衛官をどう送り出していいのかわからない。世界中で戦争で苦しんでいる人たちにどう手をさしのべられるのかわからない。
今、日本とイラクの平和を背負ってイラクに行くかざるを得ない人たちがいる。送り出す僕たちは彼女の苦しみを同じように分かち合わなければならないはずなのだ。そういう国民があってこそ、それを守るために危険に立ち向かって行くことができるのだと思う。
残念ながらそういう意識をニッポンの人々は持っていない。そんな国を誇ること、愛することができるだろうか。小泉首相からはこの状況を変える言葉を聴くことはできなかった。そんななかで自衛隊が派遣される。これは無謀ではないだろうか?
それでも自衛隊を派遣するという。
彼女らに与えられる答えがあるとすれば、それは日本が世界に発するべきメッセージに他ならない。
僕らはまだその答えを見つけられない。それでも世間がうるさいから派遣するというニッポン人。情けないというのはこういうことだと思う。







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nyao

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本を書きたい人にITの基礎から学んでもらって、Kindleで著者デビューするまでをサポートします。 ITってよくわからないという人のために勉強会をやっています。 「読書と編集」という屋号でお仕事をしています。

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