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米大統領選の電子投票機に疑惑

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Wired News - フロリダ州の電子投票機に「ブッシュ票が多すぎる」との疑惑 - : Hotwired
同じ電子投票システムだけを使うのは統計的に見て危険だということだろう。
ある結果に導くようにプログラミングすることは比較的容易だ。コンピュータは最終的には結果を二値に絞り込むことになるわけだが、その絞込み過程にどちらかの結果になりやすいよう細工をすることが可能だ。
たいていのシステムでは「判定しにくい場合は安全側に倒す」という動作をプログラミングする。それでシステムは安定稼動しているのだが、これをうまく利用すると結果を左右することができるかもしれない。
この記事で問題になっているタッチスクリーン式投票機で問題となるのはタッチスクリーンの物理値をどう読み取るかという段階の処理で不正を仕込むことが可能だ。
たとえば僕はシステムエンジニア仲間の中でこんな事例を聞いたことがある。


タッチパネルを利用したシステムで、ある特定の端末で集中的に入力エラーが発生し、なんど端末を交換してもエラーが直らなかった。謝りがてら現場を見に行って原因がわかった。問題は操作者にあった。その人はCRT画面の左上をつかんで右手で操作する癖があったのだ。そう。そのときに左手親指が画面に触れていた。
同様の問題は最近のノートパソコンのタッチパッドで経験している人も多いと思う。この場合にどのポイントをとるか。そこはプログラミングの腕の見せ所だ。しかし、たいていは「安全側に倒す」、いわゆる例外時の規定値を使うことで安定的な動作をさせるようにプログラミングする。しかもシステム開発者は例外プログラミングをしていながらテストでは無意識のうちに例外条件を避ける操作を想定することが多い。二箇所同時にタッチするなんて操作は無意識に避けてしまうのだ。
それでも例外処理が正しく動いて「安全側に倒す」。
というようなことが、仮にどちらかの候補者に有利に働くように意図せざるプログラミングされていたら、結果は有権者の意識とは異なるものになる可能性がある。
記事には、自分の投票を確認する際(まだ確定前)に違う候補(要は当選した候補だ)が表示されるという経験をした有権者が結構いることが書かれている。
たとえば、さっき僕が出したようなケースー意図せずにタッチパネル画面の複数の場所をタッチしてしまったときーに規定値となっている候補は明らかに有利になる。そして、有権者はそんなシステム上の欠陥(といっていいだろう)は知らないから、気づかずに違う候補に投票してしまうこともありうるのだ。
システム開発者はこういう場合を欠陥とは言わない。ユーザのミスだという。しかしそのミスが誰かが有利になるようにプログラミングすることは十分に可能なのだ。
複雑なシステムは作るのにコストがかかる。そこにひとつの「産業」ができあがる。そして、その「産業」が自分たちを有利に導く候補を有利にするようなモノを作るということはありえないことではない。
こんなところにもアメリカの民主主義の限界がある。







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nyao

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本を読むのが大好きです。積読本が多数。システムエンジニア経験あり。プログラミング言語はRubyが好きだけどPHPとJavaばかり書いている。最近はJavaScriptも好きになってきた。クラウド使ったお仕事募集中。

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