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カーブで急ブレーキ、「せり上がり脱線」か
「せり上がり脱線」はスピードとブレーキ、線路の曲線が複合的に組み合わさって発生するという。
もう40年以上も前から研究されてきた現象だ。僕はすでに技術的に克服されたと思っていた。それでも発生したということは、鉄道が根本的に持っている問題というか欠陥だということなのだろう。
この現象は完全な列車の速度制御によって防止できるはずだ。新幹線が開業以来安全に運行しているのがひとつの証明だ。
しかし、在来線へのこの技術の適用は遅れ続けてきたことが今回わかった。これは安全に停止できない列車が全国で走り続けているということだ。
コストを下げ、さらにスピードアップするということはそういうことだということを我々は痛みとともに学ぶことになってしまった。
万事スピードが優先される時代はそろそろ限界に来ている。われわれ一人一人のせっかちな意識の集積が今回の事故を引き起こしたといえなくもない。
我々は何年経っても学習できないのだろうか?そんな絶望的な気持ちを感じざるを得ない。
犠牲者と、その遺族の痛みを我がこととして意識を変えなければならない。
このニュースを読んで僕は強くそう感じている。