読了:豊饒の海(一)春の雪

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映画を見る前に読まなくて良かったと思った。
原作を読んでみると、あの映画はかなり物足りないってことがわかってしまったのだ。
どうも映画では肝心の清顕がうまく描けていなかったような気がする。清顕が自分の聡子への気持ちに気づいてからの心理描写が足りないのではないかな。
それと、侯爵家はある程度描けているけど、伯爵家の優雅がきちんと描かれていない。原作には「優雅」という言葉がその裏にある強かさみたいなものも含めてしつこく語られているが、その役割を中途半端な蓼科に負わせてしまった感じ。
まあ、それだけ映画にするのは難しい作品だということなのだろう。
原作を知っている人が映画を見たらちょっと拍子抜けって感じになるかもしれないな。画はなかなかきれいだと思うけど。
この作品は4部作の一編目。続きが読みたくなって、早速第二編の「奔馬」を買ってきた。これを読むと本多の役割も見えてくるみたいだ。それと、三島がああいう最後を遂げた意味も少し理解できるかもしれない。
もう少し若いうちに毛嫌いせずに読んでおいたほうが良かったなあと今になって思うよ。
春の雪
三島 由紀夫

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奔馬 暁の寺 天人五衰 金閣寺 宴のあと
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nyao

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