Rubyをやってみたいんだって

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子供たちが急にRubyを勉強してみたいと言いはじめた。いきなりどうしたのかと思ったら、パソコン版のRPGツクールはスクリプトをRubyで書くからだという。
僕が始めてプログラミングに触れたのは中学生の頃で、マイコンからパソコンという言葉が徐々に広まり始めた頃だった。もちろん家にパソコンなど影も形もなく、なんだか怪しげなBASICで操作するオフコンのようなマシンを触りに電器屋に通っておぼつかない手でキーボードをたたいてプログラミングがどんなものか理解したものだった。
書店に行っても完全な工学系の書籍しかなかったが、それらの本を読み漁ってはFORTRANやアセンブラ、果てはSmallTalkなどを勉強した。今考えれば完全な独学だし、なにしろ言語処理系などは高くてとても手に入らない時代だったから、本の記述を紙と鉛筆とアタマで必死にシミュレーションして理解しようとしたものだった。あんなに熱心に勉強したことは他にないような気がする。
そんな時代と比べれば今は夢のような時代なのだが、Rubyをやってみたいという言葉を聞いて子供たちが僕が電器屋に通った頃と同じくらいの年齢になっているんだと改めて思った。
独学で必死だった頃はもう随分昔のことだから、僕がプログラミングをどうやって学んだのかは忘れてしまったが、最初は本に載っているプログラムを打ち込んで実行し、そのプログラムを試行錯誤的に書き換えてプログラミング上の概念を理解していくという手順だったような気がする。
長いことプログラミングに携わってきた経験からすると、Rubyのような構文的な縛りの少ない言語はプログラミングの初心者にはあまりよくないような気がしている。とはいえ、僕もそういう観点ではとても理想的とはいえないBASICを使い、その手軽さに助けられてプログラミングの楽しさを知ったから、楽しそうな教材があるなら最初からオブジェクト指向でプログラミングができてしまうRubyではじめるのも悪くないかなと考え直した。
それで書籍を探してみたら、Rubyの入門本というのは他のプログラミングを知っている人向けの者が多いようだった。
そのなかからこれなら良さそうだと思ったのが「恋するプログラム」の本。
「人工無脳」を作るという興味深くて具体的な目標を掲げつつ、ごく基本的な構文を使える程度に説明して実際に動くコーディングに入るというのはプログラムを作る楽しさを知るのにとてもいいやりかただ。
足りない知識は曲りなりに25年ものあいだプログラムを書いてみている僕が補足して説明してやればなんとかなりそうだ。
僕は手続き型のインタプリタから入って、手続き型のコンパイラ、関数型インタプリタなどを経て、コンパイラ型のオブジェクト指向言語の後にインタプリタのオブジェクト指向言語にたどり着いたのだが、子供たちはいきなりインタプリタのオブジェクト指向言語から始まることになる。オブジェクト指向では究極的にインタプリタを使う必要があると思っているから、実は僕にとってもRubyのプログラミングは興味深いのだが、まったくの初心者がオブジェクト指向を学んでいく課程を見るというのはそれ以上に興味深い。
Webの隆盛で、サービス型のプログラミングばかりがもてはやされる傾向があるが、自分のパソコンのなかでガチャガチャとスイッチが切り替わる音が聞こえるようなプログラミングの世界も悪くない。自分がプログラムによって機械を制御するプログラミングの王道の楽しみを子供たちには学んでもらいたいと思っている。

恋するプログラム―Rubyでつくる人工無脳
秋山 智俊

恋するプログラム―Rubyでつくる人工無脳
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by G-Tools

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nyao

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本を書きたい人にITの基礎から学んでもらって、Kindleで著者デビューするまでをサポートします。 ITってよくわからないという人のために勉強会をやっています。 「読書と編集」という屋号でお仕事をしています。

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