今日は電子書籍に関する新書を一冊読んだ。
僕はガジェット好きということもあって、10年以上前から電子書籍らしきものを使ってみてきた。そしてそれはことごとく失望させられるものだったと思う。
なによりも問題なのは書籍ごとに読める機器が限られることだった。しかもその読書機器が商品として無くなってしまうということもあった。品質の低いDRMのおかげで読めなくなった書籍もあった。せっかくお金を払って買ったモノがこれではたまらない。
今でも電子書籍を買うことはあるが、それは著者には失礼だが一度読んだら捨ててしまうような本だけだ。あとで何度も読み返したくなると思う本は紙の本を本棚に置くのだ。
たぶん書籍フォーマットがある程度統一されて、しかも購入したものはいつでもダウンロードできる仕組みができないと電子書籍は成功しないだろう。一度にひとつの機器でしか読めないようにするなんて姑息な方法を付けたりするとデータ破壊のリスクが高まって結局使い物にならなくなるのだ。
そんなことなら紙の本のほうがよほど便利だ。
だからといって電子書籍の時代がこなければいいと思っているわけではない。iPod touchのような手元の小さな機器で何百冊もの本が読める時が来たらいいなと思っている。
すぐにでもそんな時代がきそうだけど、たぶんまだ当分先の話になるだろう。期待しないで待つことにしたいと思う。
電子書籍の時代は本当に来るのか (ちくま新書)
歌田 明弘
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