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読了:快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

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本の情報

どんなことが書いてあるのか?

  • 快感ボタンを押し続けるネズミ
  • やめられない薬
  • もっと食べたい
  • 性的な脳
  • ギャンブル依存症
  • 悪徳ばかりが快感ではない
  • 快感の未来

読んでどんなことを考えたか?

脳のことは今でもわからないことが多いというのは周知のことだ。この本は「快感」に関する脳機能についていろいろな快感の観点から動作機序を追いかけたりしているものだが、まあ、基本はドーパミンということになるのではないだろうか?

ドーパミンは神経伝達物質だ。神経伝達物質とは神経細胞(いわゆる神経と言われるものは一個の長い神経細胞だったりする)と神経細胞の間にあるシナプスという部分で、神経細胞間の情報伝達を行う物質のことである。

シナプスの部分には、情報の送り側の神経細胞から伝達物質を放出する部分と受け側の神経細胞が伝達物質を受け取る部分があって、基本的にはその数が多いほど強く情報が伝達される構造になっている。数はそこを通る情報の量によって変動するので、簡単に言えば神経が太くなったり細くなったりするというわけだ。

ドーパミンは快感を感じる脳の神経細胞部分で使われている伝達物質である。これもすごく簡単に言うと、ドーパミンがたくさんあると快感を強く感じることになる。

しかし、ただドーパミンがあれば良いというわけではなくて、ドーパミンの受け側がたくさん受けられると快感が強くなるし、少ないと弱くなる。受け側が飽和状態になってしまうと快感を感じにくくなってしまうので、さらにたくさんのドーパミンが必要になってしまう。そのためにドーパミンをたくさん出すための行動をとってしまう。これが依存症。

ドーパミンに限ったことではないが、シナプスの隙間に伝達物質が常にある状態では情報を伝達する意味がなくなってしまうので、放出した神経伝達物質の一部は送り側が回収する仕組みもある。それによって必要な情報伝達をパルスの形で行うようになっているのだ。

で、ドーパミンを人工的に増やすとか、送り側の回収機構を一時的に機能しないようにするとか、そういうことをできる薬物があって、そういうのがいわゆる麻薬といわれるものだったりするわけだね。で、怖いことにこういう薬物って結果的に神経細胞の形を変えてしまうのさ。ドーパミンの受け側がたくさんつくられちゃったりする。すると恒常的にドーパミン不足を感じるようになって、麻薬中毒がどんどん進んでいくのだな。神経細胞を作り変えちゃうってところが怖いわけ。

まあ、快感という点からすればドーパミンの働きが一番大きいのだろうけど、脳内には他にもいろいろ伝達物質がある。それらが上手くバランスしていないと脳は正常に働かない。

今はそういう物質は脳だけで作られているわけじゃなくて、体中のいろんな組織から必要に応じて生成しては血管に流されていることがわかっている。ちょっと前まで脳が司令塔で身体はそれに従って動いていると思われていたんだけど、今は体全体が脳に指令を出すこともあるってことがわかったわけだ。

と、いうことは、頭を使うだけじゃダメで、合わせて身体もちゃんと動かさなきゃダメってことだよね。

結局、健全な精神は健全な身体に宿るということだ。

僕はね、運動が足りない。それで心身のバランスを崩しているんだな。

この本とはちょっと離れちゃった。

この本ではドーパミンを中心に依存性について語っている。それはそれでとてもおもしろい仕組みだし、とても勉強になったけど、なんとなく物足りない。それはやっぱり身体感覚と脳がつながっているようには書かれていないからだと思う。あくまで脳内のドーパミンがもたらす影響に限られているのだ。

これで物足りないと思ったら、「神経伝達物質」あたりでググってみよう。もっといろんな知見があることを学べるだろう。

面白かった?

まあまあ面白かった。ドーパミンについてはよく分かるからね。

まとめ

依存性という観点で脳の働きを考えると、脳科学の基本がわかる。ぜひ興味を持って、できればもっといろんな脳の仕組みを勉強することにつなげていくといいと思うな。







書いた人

nyao

nyao

本を書きたい人にITの基礎から学んでもらって、Kindleで著者デビューするまでをサポートします。 ITってよくわからないという人のために勉強会をやっています。 「読書と編集」という屋号でお仕事をしています。

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